自動車に使われているステンレスの話題を主にそれと関連する車体材質

因みにSUS430J1Lが使われ始めたのは1980年代からですが、きっかけは1970年代に北米で冬季の道路結氷防止剤として、当初は鉄鋼スラグの残差物がやがて塩化カルシウムを主成分とする道路結氷防止剤が大量に道路に撒かれるようになりました。

この塩素系成分がボディーを錆びさせ、さらにステンレスそのものも赤銹を発生させることになりました。

さらに鉄板とステンレスが接触している部分の「電食」も助長しモールの取り付け部が殊更に錆びで損傷するという事態が生じました。

 

これらの事態に対しフォード、GM,クライスラーなど米国自動車業界は全社対策を研究しました。

その結果三つの自動車業界における大きな技術進歩が起こりました。


①ステンレスモールは塩害に強いモリブデンが含有された
SUS434を使う。

②モールの取り付けに際して鉄板との間に電気的絶縁状態を形成する樹脂部品を取り付けて電食を防止する。

③ボディー鉄板の塗膜の強靭化とともに下地塗装を強化する。

④溶融亜鉛メッキ鋼板の採用


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