さてマレーシアの金属加工業の方々の状況をお話しましょう。
まずマレーシアは主に日系電機メーカーや欧米の電子部品メーカーも進出しておりますがいずれも大手企業が多いです。金属加工業者は「日本から進出した企業」「日系企業と提携したローカル企業」、「完全なローカル企業」の三種の業者が有りました。
日系及び日本との提携会社は日本国内で使われていた旧型のプレス機を現地に持ち込み、日本人の工場長の指導で仕事をしている例が多く、社内も比較的綺麗で日本国内の工場とそれほど変わりは有りません。
座念ながら完全なローカル企業は工場内が雑然としていて汚い会社が多かったです。
但しクリーナーという掃除専門の職員がいて一日中掃除をしていたり暇そうにしている警備員が工場の周りを掃除したりしていました。
掃除をする概念は発注元の日本企業が指導しているようです。
頻繁に発注元の日本企業の技術者も立ち会いに訪問していました。
ローカル企業に出している仕事は現地向け炊飯器内部の鍋、蓋、キッチン天板、トースター外版などで加工形状は難易度の低い仕事で金型も日本の電機メーカーからの貸与です。
問題の発生は金型とのショックマーク、取り扱い傷の防止です。
特にステンレスは殆どがBA仕上げでピカピカの表面仕上げのものばかりでした。
従って70μ㎜厚みのポリエチレンフィルムが貼られた素材を支給されています。
時々私が呼び出される問題はキッチンコンロの二口・コンロのバーナー部がSUS430のバーリング(穴広げ)加工でプレス割れが発生することが度々あり、頻繁に私が呼び出されました。
つづく。いつも購読ありがとうございます。