脱線しましたがこのパーム油はマレーシアの地ではとても優れたプレス潤滑油です。
ところが、この地より温度の低い地域では使えません。
25℃以下になると急激に粘度が高くなり、ベトベトになってしまいます。
当然プレス工程前段で少量の滴下あるいは噴霧は出来ません。
さらに仕事が終わってからの掃除が大変。べとべとのグリース状になった油を拭きとらねばなりません。
マレーシアでも雨季の頃は夕方には25℃以下になることがあります。そうなるとパーム油を取り除くことは困難になります。
明日になって気温が30℃になれば又使えるだろうという予想はダメです。一晩経つと油が酸化して潤滑性は低下します。使用済みのてんぷら油のようなもので、パーム油は空気中放置で酸化しやすいのが欠点です。
前述のオートバイレースで使うカストロールR30オイルも酸化しやすいのでレース毎に交換します。
交換しないとエンジン内部にスラッヂが溜まり、ガスケットが硬化したり腐ったりします。
25℃以上の環境でのプレス油としては潤滑性能、コスト、環境面からパーム油は最高です。
しかし25℃以下の環境では使えません、残念ながら。
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