自動車に使われているステンレスの話題を主にそれと関連する車体材質
排気ガス関係はエンジン直下の排気マニホールドが従来高温にさらされ普通鋼では短期間に錆びて穴が開き、耐熱の為に鋳鉄を使うと重量がかさむという事情からステンレス薄板のパイプが使われ始めさらにマニホールド直下に触媒コンバーターを設置する構造も提案され、マニフォールドパイプと触媒コンバーターケースが一体でステンレスが使われる場合があります。
さらに触媒担持体も従来のセラミックからエンジンの高性能化の為にステンレスの箔が日本で発明されました。
触媒を通過した排気ガスが水蒸気と反応し弱酸性(硫化物)となり消音マフラーを鉄では短期間で腐食させ穴開きを招きます。
従っていまではエンジン直下からマフラー出口まで全ての金属がステンレスとなっています。
以上が乗用車における主なステンレスの用途です。
今後はハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車など電気モーターが駆動エネルギーとなるとエンジン回りのステンレスの使用はなくなるかもしれません。
ただ燃料電池などのように化学反応を利用する構造の場合はステンレスやチタンなども使われることがあり得ます。